2023.05.15

塗料のニッチな話~「アクリル樹脂」(2)

前回に続き「アクリル樹脂」についてちょいとお話します。

アクリル樹脂塗料について

前回紹介した以外にも、アクリル樹脂はもちろん本題の「塗料」にも使用されていますのでお話しします。

水性アクリル樹脂塗料 アクリルエマルション

臭気や有機溶剤使用量の低減が可能な環境対応型製品です。アクリルエマルションとは、アクリル酸エステルなどのモノマーを水中で乳化重合させたエマルションポリマーのことです。アクリルエマルションについても、アクリル樹脂系の特長であるモノマー選択の自由度から、様々な機能設計を行うことが可能であり、塗料の他にも接着剤や家電用フィルターなどにも展開されています。塗料としては、建築用以外に自動車や建機、エレクトロニクスなど工業用にも水系塗料は使用されています。また、建築用では常温乾燥型が主線ですが焼き付け型などもあります。

溶剤型アクリル樹脂塗料

溶剤型アクリル塗料は乾燥性・作業性や耐候性、耐水性、耐アルカリ性、耐油性にすぐれていることから、プラスチック用、自動車補修用、金属用等各種産業や用途に使用されています。成膜形態も常温乾燥の他に強制乾燥やイソシアネート硬化型、メラミン焼き付け用アクリル、湿気硬化型シリコンアクリルなどがあります。

粉体アクリル樹脂

有機溶剤や水などの希釈溶媒を使用してない環境対応型製品です。特に耐食性と耐久性に優れることで融雪剤、凍結防止剤による腐食や砂礫による損傷の抑制が求められる自動車アルミホイールなどにも一部使用されています。エポキシ含有アクリル樹脂やポリエステル樹脂とのハイブリット硬化型などがあります。

アクリル樹脂のメリット・デメリット

建築塗装で使用されるアクリル樹脂塗料は、30年以上前までは「安価」ということで主流で使用されていましたが、近年では内部用を除いて使用量が少なくなってきました。それは他の耐久性の優れた樹脂(ウレタンやシリコンなど)塗料の価格が下がってきたことが大きな要因と考えられています。しかし、アクリル塗料がなくならない背景にはもちろん使用するメリットがあるからです。

メリット

  • 一液性のため扱いやすい(素人でも簡単に薄めて使用されることからDIY用として販売されている製品が多い)多少時間経過しても余りを使用できる。
  • 商品単価が安いことで施工費用が安くなる。
  • シリコンメインと比較すると、艶感や発色性が良い。

などがあります。しかし反対にデメリットもあります。

デメリット

  • 紫外線劣化が早い(大体3~5年で色褪せが目立ち始める)
  • 塗膜が硬くなりやすいことでひび割れを起こしやすい。
  • 浸透性が良い分外気の湿気を室内に取り込んでしまいやすい性質があります。
  • 塗膜劣化が激しいと、塗り替えの際に下地処理で時間と費用が掛かる。

などを持ち合わせています。

しかし、近年では「アクリル」のデメリットを補いメリットを上手く利用して作られた「アクリル変性シリコン塗料」が外壁用塗料の主流となっています。

今回はこれまで、次回の講釈で。

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