2026.02.25

【シリコンvsフッ素】屋根外壁塗装でいいのはどっち?耐久性や建物の構造からプロが解説

はじめに

屋根や外壁の塗装を考えた時、「シリコンとフッ素、どちらを選んだらいいでしょうか?」という質問は本当に多いです。フッ素というと、フッ素コーティングという言葉を聞くことがあるので「なんとなく長持ちしそう」「高性能そう」というイメージがありますよね。

実際に比べるポイントはいくつかありますが、一番わかりやすいのはやっぱり耐久性、つまり“何年もつのか”という部分です。だいたいの目安で言うと、シリコンが15年前後、フッ素が20年前後と言われることが多いです。もちろん立地条件や施工品質によって差は出ますが、おおよその比較としてはそんなイメージになります。

ただ、「じゃあ長持ちするフッ素一択!」となるかというと、実はそう単純でもないのです。そこに関わってくるのが、予算、そして建物の構造です。

建物の構造が塗料選びに大きく影響する

例えば、軒先の先端部分を「破風板(はふいた)」と言いますが、木の板を使っている建物もまだまだ多いです。壁にどれだけ良い塗料を塗っても、木の部分はやはり傷みが早くなります。

壁だけフッ素20年持っても、木部が先に劣化してしまうと、結局足場を組んでメンテナンスすることになります。そうなると、「壁はまだ大丈夫なのに」という状態になってしまいます。

したがって、木部が多い建物の場合は、10年または12~3年ぐらいの周期で足場を立てて、木の腐食やひび割れをチェックする方が安心です。そう考えると、壁だけ極端に長持ちさせても、トータルではあまり意味がないケースもあるわけです。

逆に、軒先から外壁まで一体成型で作られていて、木部がほとんどないような建物ならどうでしょうか。そういう場合は、全体をフッ素でしっかり仕上げて、できるだけ長く持たせる方が合理的です。足場を組む回数が減れば、その分のコストも抑えられますから、長期的に見れば経済的に得になることもあります。

つまり、シリコンかフッ素かは、単純な性能比較だけでなく、建物全体の構造を見たうえで判断することが大事といいうことです。そこはやはり、プロの目線でしっかり診断してもらって、提案を受けるという形がベストでしょう。

シリコンとフッ素の違いを整理

ここで、一般的な違いをわかりやすく表にまとめてみます。

項目シリコン塗料フッ素塗料
耐久年数の目安約12~15年約18~20年
価格帯中価格帯高価格帯
汚れにくさ比較的良い非常に良い
コストパフォーマンスバランス型長期重視型
向いているケース定期的に点検する建物長期的に足場回数を減らしたい建物

もちろんこれはあくまで目安ですが、判断材料としてはわかりやすいと思います。

実際の費用差はどれくらい?

足場代や施工費は基本的に同じで、変わるのは主に材料費の部分です。

「フッ素は高い」というイメージがあります。しかも最近はインフレの影響で塗料価格がどんどん上がっています。昔は塗料一缶が一万円だと「高い!」と思ってしまう時代もありました。でも今は、一缶5万円、10万円という塗料も珍しくありません。それくらい材料代は上がっています。

とはいえ、例えば塗り替え費用が150万円だったとして、フッ素にしたからといって倍の300万円になる、ということはまずありません。実際は1割前後のアップ、場合によっては1割もいかない程度の差で済むことも多いでしょう。

つまり、「倍になるほど高い」というわけではありません。材料部分だけが上がるイメージです。

汚れにくさという大きなメリット

せっかく塗替えをするのならフッ素を、とおすすめするケースもあります。理由のひとつが「汚れの付きにくさ」です。

塗膜自体がしっかりしていても、年数が経って汚れてくると、見た目の印象はどうしても悪くなります。「塗膜はまだ大丈夫ですよ」と言われても、黒ずんでいたら気になるものです。

高圧洗浄機で自分で洗うという方法もありますが、なかなかそこまでやらない方がほとんどです。だからこそ最初から汚れにくい塗料を選んでおくというのは、賢い選択です。

濃い色を選ぶなら遮熱は必須

最近は濃い色の外壁を選ぶ方も増えています。黒や濃紺、ダークグレーなど、スタイリッシュでかっこいいですよね。

ただ、濃い色は熱を吸収しやすいという特徴があります。特にサイディング外壁は蓄熱性が高いので、温度がかなり上がることがあります。温度が上がりすぎると、塗膜が膨れたり、劣化が早まったりすることもあるのです。

したがって、濃い色を選ぶなら必ず遮熱塗料を入れることをおすすめします。屋根は今ほとんどが遮熱仕様になっていますが、外壁も同じように考えた方がよいでしょう。塗料選びは「色」だけでなく、「機能」もセットで考えることが大切です。

見積もりは必ず複数パターンで

最終的にシリコンかフッ素かを決めるときは、見積もりの段階で二種類、できれば三種類くらい提案してもらうのが理想です。

・シリコンの場合
・フッ素の場合
・遮熱仕様を入れた場合

こうやって比較できる形にしてもらえば、価格差もはっきり見えますし、納得して選ぶことができます。

塗装工事は決して安い買い物ではありません。しかし、どうせやるなら「なんとなく」ではなく、建物の構造、将来のメンテナンス計画、予算、そして見た目や機能までトータルで考えて選ぶことが大切です。

シリコンが悪いわけでもなく、フッ素が絶対正解というわけでもありません。建物ごとにベストな選択は違います。

しっかりプロに診てもらい、自分の家に合った提案を受けて、そのうえで納得して決める。これが一番後悔のない塗料選びではないでしょうか。ぜひ参考にしてみてください。

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